私は気付けば物心ついた頃から本を読む事が大好きだった。
その時々でジャンルは変わったが、子供の頃から不思議系の本や、ミステリー、推理物などはワクワクしてよく読んでいた。
あまりにも続きが気になるので、寝る間を惜しんで布団の中に懐中電灯を持ち込んで読んだりもした。
本当にワクワクしたな~。小学校の頃から江戸川乱歩シリーズにはまり、その次は横溝正史シリーズ、そしてアガサ・クリスティーへ。
推理する事が本当に楽しかったんだと思う。
もちろん漫画も相当読んだが、あまり記憶に残っていない。
アガサ・クリスティーの本では”そして誰もいなくなった”を読んだ時、衝撃を受けた。こんな終わり方があるのか。
私はどんでん返しとかやられた~と思わせてくれるシナリオが大好きだ。
横溝正史の日本の暗い田舎の閉鎖的な怖さを十分味わった後、アガサ・クリスティーの描く西洋の怖さをまた感覚的に知った10代のあの頃。
いわゆる文学少女とはちょっと違う。
一般的な日本の代表的な小説や伝記物などにはまったく興味が湧かなかった。
想像力を掻き立てられるものが好きだった。
大人になってからは、小説を一切読むことがなくなった。
エッセイが好きになった。
特に誰と決める事なく、本屋さんをしょっちゅう覗いてはその時に気になったものを買って読むという方式にした。
本当に数多く読んできた。通勤途中や喫茶店で待ち合わせの時や、旅行の時など。常に文庫本をカバンに入れていた。
本屋って行くだけでワクワクしたな。
よく言えば自分の知的好奇心を満たしてくれるからだろう。
私がひとりの世界が好きというのもあると思う。
私の父も本が好きだった。朝仕事に行く前に読んでいたのを見た事がある。母は全く本を読まない。
子供の頃は気付かなかったが、私は内向的な気質や、見た目も含めて父の血を受け継いでいたのだ。