空から見てみよう

日々感じた事のひとりごと

時間持ち

私は幼い頃から人にせかされるのが大の苦手だった。

早く早くと急き立てられるとあせってしまい泣きそうになる。

道で車が待っていてくれる時なんかどうしても小走りになるが、堂々とゆっくり歩いている人もいる。

なにか買い物をしてレジで支払う時にもなんかあせってしまう。誰かが目の前でじっと待っているのを感じるのが非常に苦痛なのだ。

私は待たせるというのが悪いと思ってしまう。

 

私の推測だが、それぞれの人の中で時間の流れる速さは違うのではないだろうか。

その人の時間の流れる感覚と私の中で流れる時間の感覚が違う。

 

以前、時間に追われる生活をしていた時、私はほぼ毎日泣いていた。

自分の時間がない事がこれほど辛いとは思わなかった。

その頃は些細な事でイライラし、動揺し、神経が高ぶっていた。

夜眠ろうと思っても熟睡できず、何の為に生きてるのかわからなくなっていた。

自分はどこかにいってしまって、体と脳だけが動かされているような感覚だった。

あのままいっていたら、多分体も心もダメになっていただろうと思う。

 

そんな頃を取り戻すかのように今は時間がたっぷりある。

朝起きて小鳥が鳴いているのを聴く時間がある。

花にお水をあげる時間がある。

ゆっくり温かい紅茶を飲む時間がある。

 

ただ、この時間を尊いと思えるのも、以前時間がなくて泣いていたあの日々があったからこそなのだ。

人生経験に無駄はない。

 

時間がたっぷりあるのに退屈だと言っている人はもったいないと思う。

私はこんなに時間があるにもかかわらず、やりたい事がありすぎてまだ追いつかない程だ。

時間持ちの私は本当に幸せだ。