私が若い頃、不思議でしょうがない事があった。
ハゲかかったおじさんのヘアースタイルである。
サイドから必死に髪の毛を反対側にもってきて、無理やり1:9分けみたいな、いわゆるバーコードというやつ。
見苦しい事極まりないと思ってた。
が、人は変わるものだ。
私自身年齢を重ねるうちに、髪の分け目のところが目立つようになってきた。美容室に行った際、美容師さんにこの分け目のところふわっとボリュームをだして隠せませんか?と聞いたあと、はっとした!
私、あの頃のおっさんと同じになってる!分け目を隠そうとしている!
何という事だ。
それまで、失笑の対象としていたおっさんがこれからは同志になるのだ…。
ハゲもハゲたくてハゲた訳ではなく、本人はそれなりに一生懸命に生きているのだ。ちょっとカバーしたかっただけだ。髪型は見苦しいけど、何とか食い止めたいという気持ちの表れだ。
なかなか開き直れないのだ。
失笑していた若い頃の自分には想像もつかなかった。
今でもそういう髪型の人を見ると微妙な気持ちにはなるが、反面ほっといたれよとも思う今日この頃。