空から見てみよう

日々感じた事のひとりごと

2度誕生する

以前、やたらと甘い物を食べていた。

外出する際はチョコレートを持ち歩き、忘れた時は外出先で買っていたほどだった。

その上、不健康な毒になる食べ物を体に入れ、どうでもいい情報を取り入れて、いつもイライラしていた。

当然の事ながら、肌の調子も、もちろん体調もすぐれず、夜もあまり眠れず、かと言って、運動する気にもならずという毎日だった。

どんどん体重も増えていったが、もうどうでも良かった。

自分を投げ出していた。恐ろしくバランスを崩していた。

 

その後色々とあって、私は少しずつ変化している。

大きなきっかけは父が亡くなった事だと思う。

それまでのバランスを崩していた自分がいかに不自然だったかと気付いた。

私はやりたくない事をやり、自分の時間が持てず、日々を楽しむ事も一切していなかった。私は悲しかったのだ。

 

その後も、ひどく落ち込んだり、もがいたりしたが、何年もかかってようやくバランスを取り戻しつつある。

以前、あれだけ食べていた甘い物、主にチョコレートが食べたくなくなった。

自分でコントロールしている訳ではなく、自然と欲しいという気持ちがなくなったのだ。

 

ウエイン・w・ダイアーの本を読んでいて、それが分かった。

簡単に紹介すると彼は幼い頃父親が家庭を捨てて出ていき、大きな怒りを抱いたまま成長した。

そして、大人になり従兄弟から父親が亡くなっていた事を知らされる。

彼は居ても立っても居られず、すぐに埋葬されているだろう墓地に向かう。(その墓地に向かう場面もとても不思議な何かに導かれるかのようなものであった)

墓地にたどり着き、墓石に書かれている父親の名前を見つけた。

長い期間を経ての父親との対面だった。

大声で泣き、父親に思いをすべてぶつけた。

全部出し切ったその後、彼は不思議なくらい穏やかな気持ちになり、父親を許す気持ちになったという。

そして、墓地を後にした後、一気に後にベストセラーとなる”自分の為の人生”を書き上げたのだ。

彼は父と対面する事によって心の底にあった重い塊を打ち砕く事が出来た。

そこから、言葉通り自分の人生を歩き始めたのだ。

それまでに行っていた悪い習慣を続ける事はもうなく、人生が回り始めた。

亡き父と対面した事によって彼の中の怒りが消え、父を許すという行為によって彼は生まれ変わる事ができた。

 

私も彼ほどではないが何か同じような感覚を持っている。

もう、あんなに甘い物に執着していた気持ちがどこかへ行ってしまった。

しらないうちにどんどん体重も減り、毒々しい食べ物も受け付けなくなった。

これはひとえに父が私にくれた愛情に私が気付いたからにほかならないと思う。

私は運が良かった。

最近やっと自分の人生をよちよちながら歩き始めたような感覚がある。

両親が授けてくれた私のこの尊い人生は私が一生懸命歩く為にあるのだ。

つまらない事に時間を費やす暇はない。

今日も疑う事なく一歩進む。